楽天モバイルが日本郵政と提携!その意義は?

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こんにちは、ミツケンです。

楽天が日本郵政と業務提携を結びました。

エラー|NHK NEWS WEB

日本郵政がIT大手の楽天におよそ1500億円を出資し、両社が資本・業務提携することになりました。物流やモバイル、DX=デジタルトランスフォーメーション、金融など幅広い分野で連携を強化するとしています。

NHK NEWS WEB

私は現在楽天モバイルを使用しているのでこのニュースには非常に関心があります。

業務提携は携帯電話事業に限った分野ではありませんが、特に関心のある携帯電話事業に限って考察してみたいと思います。

業務提携の意義

今回の業務提携、特に携帯電話事業で楽天モバイルが得られるメリットは何があるでしょうか?

それは販売店舗の拡大、基地局整備の推進にあります。

販売店舗の拡大

楽天モバイルがMNO事業に本格的に参入したのが2020年4月です。来月で1年が経過することになります。

ですから、楽天モバイルの店舗数はまだまだ数が足りないのが現状です。MNO事業に本格的に参入する前にもMVNO事業を展開していましたが、それでも十分ではありません。

楽天モバイルの顧客獲得はオンラインが中心ですがそれでは高齢者などのネットに疎い層へのアプローチは難しいです。ですから楽天モバイルにとって店舗の拡大は顧客数拡大のため重大なことです。

ITmedia Mobile キャリアショップは減少傾向に MCAの調査 https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/2009/04/news114.html

図でもわかるとおりドコモ、ソフトバンク、auは2000店舗以上ありますが、楽天モバイルは1000店舗もありません。数で言えばワイモバイルやUQモバイルと同等程度です。

かといってじゃあ1000店舗ほど増やせばいいだろう、とは単純にはいきません。

店舗を維持するには多額のコストがかかります。土地代、店舗代、光熱費、人件費、こういった費用は最終的には顧客が負担することになります。

低価格が売りな楽天モバイルにとって、このようなコストを増やすことは自身のアピールポイントを減退させることにつながります。

大手3大キャリアでオンライン専用プランが発表されましたが、低廉な価格を実現できたのもこのような店舗費用を削減できたからです。

それに店舗はすぐさま数を拡大できるわけではありません。何年も時間をかけなければ2000もの店舗を確保することはできません。

一方郵便局は全国で2万4000あります。これらを楽天モバイルの製品やサービスの販売拠点として活用できればコストは最小限で高齢者に対してアプローチをかけることができます。

もちろん規模の大小があるため全ての郵便局を販売拠点にすることはできないしょうが、それでもこれだけの数はインパクトがあります。

基地局整備の推進

楽天モバイルにとって喫緊の課題は自社の通信回線エリアを拡大することです。

大手3大キャリアの人口エリアカバー率は99%ですが、2021年1月末時点における楽天モバイル人口カバー率は74.9%です。

それほど差は開いてないように感じるかもしれませんが、この差は大きいです。

なぜなら日本は東京、大阪、名古屋などの三大都市圏の全人口に対する人口の割合は51.6%です。

これに他の都市部の人口を合わせれば現在の楽天モバイルの人口カバー率には到達します。

つまり過疎地でもつながりやすくするためには、人口カバー率99%を目指さなければならないのです。

それでも1年でこれだけの人口カバー率は頑張っている方でしょう。現在はコロナ禍であり、当初の予定通りではないでしょうから。

基地局を設置するには土地が必要です。そのためには所有者に営業をかける必要があります。しかも基地局設置に適した土地は他の3大キャリアが既に基地局を設置している場合が多いですから、その点でも多大な労力がかかることになります。

ですが、郵便局を活用できるとなればどうでしょうか?郵便局は全国に2万4000のネットワークがあるのでそこに設置できれば労力が少なくて済みます。

業務提携・資本提携したことによって基地局設置自体はスムーズに進むでしょう。

もう一つ、資金面でのメリットがあります。

今回は業務提携だけではなく、資本提携もしました。つまり楽天モバイルが日本郵政から融資を受けたということです。

楽天は最終利益が1141億円の赤字(前期は318億円の赤字)になっています。主力のEC事業は好調でしたが、モバイル事業が赤字になったためです。

モバイル事業の赤字ですが、これは先行投資なので私自身はそれほど問題とは思っていません。

楽天はモバイル事業の資金を確保するためにあらゆる手を打っています。

それがSPUの改悪です。楽天ゴールドカードと楽天でんきと楽天TVのSPU除外です。

今後もこのような改悪はあるでしょう。

資本提携もその一手です。日本郵政からは1500億円、テンセントとウォルマートからの出資を合わせれば2423億円を調達しました。

これを元手に基地局の整備を進めていくようです。

今後はどうなる?

楽天モバイルは2021年夏までには人口カバー率96%を達成すると宣言しています。

そして将来的には宇宙空間にロケットを飛ばしてそこから電波を発射するみたいです。そうすれば人口カバー率が100ぱーせんとになるとか。

宇宙空間からの電波発射は本当に実現するかは微妙なところですが、2021年夏までの人口カバー率は今回の日本郵政の提携と基地局整備のスピードから考えれば実現は十分に可能でしょう。

実際、私が住んでいる地域も2021年夏までには楽天回線エリアになりそうです。(その頃には国東半島に引っ越していますが…)

懸念点としては提携相手が日本郵政ということですね。

日本郵政は悪名高きかんぽ生命、持続化給付金の不正時給などガバガバガバナンスで有名です。そんな企業と組むこと自体がリスクのあることです。

楽天もそのことは承知でメリットが上回るからこそ提携したんでしょうが…

まあ楽天のガバナンスも危ういところがあるのでどっちもどっちなんですが。

いずれにしろ、楽天モバイルユーザーの私にとっては通信エリアが広がって、低廉な価格で携帯電話が使えるなら何の不満もないです。

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