スマホを購入するとき防水機能がついているかどうか気にする人は多いかもしれません。
いや、それどころか防水機能はついていて当然であり、気にもしないという領域にすら到達しているかもしれません。
防水機能はもはやついて当然という風潮なわけですが、私自身は防水機能はスマホには不要だと思っています。
理由1 コストが高くなるから
そもそもスマートフォンは精密機械です。
バッテリーやチップ、アンテナやマイクなどが端末の中にぎっしりと詰まっているわけです。
そこにさらに内部に水が入らないようにと加工するとさらに労力が必要となるわけです。
その分価格に反映しないといけません。
もし価格に反映できないのであれば他の部分でコストを下げないといけません。
チップの性能をランクダウンさせたり、カメラの性能を格下に替えたりと。
しかしスマホはチップやカメラ性能の方が重要なはず。
防水のために他の性能をランクダウンさせるのは本末転倒だとしか思えません。
理由2 実はそれほど”防水”でないことも
防水性能にはIPという規格で表わされます。
IPは防水だけではなく防塵の規格も表示されます。
例えばIP35は3が防塵で、5が防水の度合いを表しています。
防水に関しての等級は以下の画像のようになっています。
これを見ると防水であってもその程度が違うことが分かります。
5なら弱い流水に耐性が、6なら強い流水に耐性が、7ならうっかり水の中に落としてしまったときに耐性が、8なら水中での操作に耐性がという感じです。
このことを理解してスマホを選んでいればよいのですが、果たしてどれくらいの人が理解しているのでしょうか。
水の中にドポンとなっても平気だと思い込んでいたが実は流水に耐えられる程度だったなんてことも。
理由3 防水は過信の元になる
防水に対応しているために水関係に注意を払わなくなる。
防水だから万が一トイレに落ちても大丈夫。だから尻ポケットに考えもなくスマホを入れてしまう。
防水だから炊事中使っても大丈夫。だから水をかぶるようなところに置いてしまう。
こんな感じです。
特に信じられないのが風呂の中でスマホを使うこと。
防水だから風呂でもスマホを使っても大丈夫、浴槽の中にスマホを落としても大丈夫なんて思ってしまう。
しかしそれは大間違い。
浴槽の中に落としてしまえば充電口やイヤホンジャックから液体が侵入している可能性がある。
なのによく乾かさないまま充電したり、使用してしまう。
浴槽の中に落とさなくても風呂は水蒸気が立ち込める空間。
十分な換気ができていないと水蒸気がスマホ内部に侵入し、それが結露して水没と同じになってしまうのです。
微々たる量であってもそれが積み重ねれば同じことです。
もちろん防水規格に沿って設計されています。
しかしその前提は真水で温度が5度以内となっています。
風呂の場合は水温が40度近くであり、石鹼やシャンプーの泡や水蒸気といった要因も重なりIP規格では想定されていないような状況です。
このようなことを理解したうえで使うなら良いのですが、防水だから大丈夫と過信している人も多いでしょう。
なんとなく防水があった方がいいからではダメ
- コストが高くなるから
- 実はそれほど”防水”でないことも
- 防水は過信の元になる
これらが防水が不要だと思う理由です。
防水以外の点で欲しいスマホを選んでいたところ、防水機能がついていただったら構わないのですが、防水は絶対外せない!という人はぜひ防水について改めて必要か考えなおしてみる必要があると思います。
個人的には防水が必要な人は水関係の仕事で仕事中はスマホを身につけている必要がある人、小さい子供がいる人くらいだと思います。
日本国内では防水は必須!という空気になっていますが、防水非対応という選択肢があってもいいと思うですよね。